10月に入り、稲刈りもほぼ終わり、山々も徐々に色づき始め晩秋のおとづれを肌で感じる今日この頃です。
今回の標語はお大師さまの著書「般若心経秘鍵」に出てくる大変有名なことばで、要約すれば、「仏さまは自分の心の中にいる」という意味です。
さて、先日私は高野山で行われる講習会に参加してきました。高野山に上がると毎回、お大師さまに挨拶をするため、奥の院へ参拝します。杉の大木に囲まれたこの地に足を踏み入れると、奥の院へ一歩一歩近づくに連れ、普段の生活で溜まった心の垢が削ぎ落とされていくような感じがして、たどり着くころにはスッキリとした気持ちで手を合わせることができます。
お大師さまのおかげをしっかりといただき、来た道を戻っていると、次々とお参りになる中高年の方々に混じって、若い女性の方も友達連れで歩いていました。すると中の一人が「お経の声がする!」と友達を誘うようにして足早に奥の院へ向かっていきした。何か有難いものを感じているのかなと思いながらその場を後にしましたが、若い方でもこうしてお参りをしようとする人がいることを嬉しく思いました。
昔は当たり前のように神仏を敬い、寺社へのお参りも普段からされてきましたが、今では年配の方でも、なぜか気持ちが向かなかったり、不要なものであるように言われる方もおられ、お寺としても今後どのようにすればお釈迦さま、そしてお大師さまのありがたい教えを伝えていけるのか考えています。
ただ、このように足を運んでお参りされる方が何を求めて来られるのか考えると、自分を取り巻く環境は絶えず変化する中、今も昔も変わらない神仏に相対することで眼に見えぬ有難さを感じるのではないでしょうか。また、現在の仏像ブームで美仏めぐりなど若い女性を中心に流行っているのも、仏さまの美しい姿、形を眺める視覚的なことだけではないように思います。
単に観光でお寺が好き、仏像を見るのが好きだからという人もいれば、病気平癒を願ったり、心の癒しを求めたりと様々ですがいずれにしても老若男女問わず、仏さまはいつも変わらず救いの手を差し伸べてくださっており、いつしかその慈悲をうけていることに気付かされることと思います。
これからお寺の境内では紅葉、そしてツワブキが綺麗な花を咲かせる時期になりました。紅葉狩り、お散歩がてらに、また自分の仏さまに会いにお気軽にお参りください。 合掌
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