朝晩は過ごしやすくなったものの、未だ日中は残暑が厳しい日が続いています。
さて、今回の言葉はお大師さまの「御請来目録」に出てきます。他の利益の為に努めていると自分の苦しみの因縁が消えてゆくという意味です。
これはお釈迦さまの説かれる「因果応報」の教え(善い行いをすれば善い結果が現れる。悪い行いをすれば悪い結果が現れる)にも通じますが頭で分かっていても実際には難しいと思われる方も多いのでは?(自分も含め)
人間には誰しも「欲」があります。そしてこの「欲」はしばしば貪り、いかり、妬みの三毒の心によって悪い方に偏りがちになります。その方が楽で心地よいという、甘い誘惑があるからで、一旦傾くとなかなかそこから抜け出せなくなり、悪い因縁が蓄積されてしまうのです。悪果が待ち受けることすら分からなくなってしまうのです。
このように悪い心にはなり易いですが、逆に善い心、行いをすることには初めに「勇気」というエネルギーが必要になります。
東日本大震災以降、被災者の方々の為にと多くの人が勇気を出して自分にできる活動をされていると思いますし、今回の台風被害においても復旧のボランティアや募金など活動の輪が広がっているようです。
1200年も昔、お大師さまは当時の日本を救わんと、命がけで唐に渡り、真言密教の教えを学び、持ち帰ってくださいました。今も猶、その教えに触れることができ、他の幸せを願うことを示されているのですから、苦しみや辛さを感じたとき、日々の生活の中でこの言葉を思い返して自分を見つめ直すことができたらと思います。
もうすぐ秋の彼岸です。仏壇やお墓参りをして、ご先祖さまに感謝し、供養することもまた「利他の行」になりますよ。 合掌
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