「合掌」はご存知の通り、左右の手を合わせる印相で仏教ではもちろん、真言宗で最もポピュラー且つ基本となる印相です。今回挙げた「合掌の姿」は、私が僧侶になりたての頃、お大師様への信仰篤く日々お大師様、観音様へ手を合わせ続けているお婆ちゃんから戴いた言葉です。まだまだお坊さんとしてどうあるべきか定まらず、事あるごとに不安を抱えていた私にひとつの道筋を示してくださいました。
あれから年月が経ったものの、この言葉は深く心に刻まれ、愚僧の故、迷う事が未だに多くありますが、その度に「合掌の姿」を思い返し勤めています。
これから4回に分けてこの言葉を紹介して参りたいと思いますので、少しでも皆様の心の支えとなり、日々の生活の潤いとなればと願っています。
さて、五月晴れの言葉どおり、先月までの不安定な気候と打って変わり、穏やかな天気。新緑も眩しく輝いていて、この季節が好きな方も多いのではないでしょうか。
逆に「五月病」と言われるように気分が乗らず、落ち込むような人も居るようで、年度が替わり、4月を張り切って頑張ってきた人も丁度この頃疲れが出てくるようです。身体が弱ると心も同じく弱ってしまいます。やる気が無くなり、自分はどうしたら良いのかと答えばかりに拘ってエネルギーを消費して、答え無くして行動は出来ないと時間までも浪費してしまい更に落ち込むという悪循環が生まれてしまうのです。
私も経験がありますが、確かに目標があればそれを目指すやる気が自然と涌いてきますが、このようになると目標を見つけることも困難になってしまいます。結局は身心、時間を費やしても求める「答え」は分からず仕舞いなのです。
このように凝り固まる前に思考を転換し、答えが無いのもひとつの答え。答えに執着せずに今できることを見つける方が、気持ちが楽に前向きになれます。
手を合わせ、今の自分が生まれ、今日まで生きている奇跡と大地をはじめ自然と共にある仏を感じ感謝することから始めてみてはいかがでしょう。合掌